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No.83「馬で文化遺産めぐり」のウラ話し


 「文化財を活用しながら保存したい!」と旅先で語っていた際にカウンセラーOBのこっぺ(17期)からポニーの存在を知り、ポニーが繋げる人の輪に可能性を実感し、持ち前のアイデアと行動力で常に斬新な企画を実行されている鳥取市文化財課の岡垣頼和(おかがきよりかず)さん。

 

今回のポニーエクスプレスonlineは「馬で文化遺産めぐり」のウラ話しを教えていただきました。

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 皆さんは、鳥取市国府町にある国指定重要文化財「旧美歎(みたに)水源地水道施設」をご存知でしょうか?

 

 今から100年以上前に、山陰地方で最初につくられた水道水を作る施設です。今は水道施設としての役目を終え、重要文化財として見学ができる施設になっている場所ですが、実は、毎秋ハーモニィカレッジさんと連携した乗馬イベントを開催しています!



旧美歎水源地フェスティバル2022「馬で文化遺産めぐり」

2022年11月13日(日)10:00~15:30 ※少雨決行

乗馬トレッキング、移動図書館、飲食ブース、ダムプロジェクションマッピング(11/12-13夜)などなど...秋を楽しむイベントが盛りだくさん!詳しくはコチラ↓(https://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1662595163569/index.html


 「文化財」と聞くと、歴史の話や保護制度などなど、ちょっと難しいイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 それゆえ、なかなか文化財に触れる機会がなかったり、ましてや親しむなんてハードルが高いと思われたり…。


 そこで、文化財を気軽に楽しんでもらおうと、ハーモニィカレッジさんと施設所有者である鳥取市文化財課が考案したのが「馬で文化遺産めぐり」です!


  馬に乗って文化遺産(文化財)のなかを散策できるのって、最高にスタイリッシュですよね。

 その時代の人になりきってみたり、当時の人たちが見たであろう風景に思いを寄せてみたり。


 この企画が生まれたきっかけは、大学ゼミの先輩・後輩のふとした会話が始まりでした。

 

 今を遡ること4年前、当時ハーモニィカレッジに所属していたこっぺ(谷)さんと、ゼミ室OBで鳥取市文化財課に勤める私(岡垣)が、たまたまゼミの学外活動で一緒になった際、話題にあがったのが旧美歎水源地。


 広大な自然と文化が交錯する場所に、ゼミの教授から「動物がいたら、それだけで楽しい」と一言。  

 

 そこからトントン拍子で旧美歎水源地の乗馬イベント構想が膨らみました。

 

 一番苦労したのは「何で馬なの?」という質問への回答。

 楽しいだけじゃ企画理由にならないのが大人の事情です。

 

 旧美歎水源地が完成したのは、車がまだ珍しかった大正時代。

 人々の交通手段の一つとして活躍したのが「馬」でした。

 馬にまたがって大正時代にタイムスリップ!なんて、よくもまぁ思いついた(こじつけた)ものです。


 馬にまたがりながら、施設ガイドさんの案内で文化遺産をめぐれば、楽しみながら自然と地域の歴史を知ることができて、まさに一石二鳥。


 楽しい記憶はいつしか思い出となって、特別な場所として愛着がわきますよね。

 

 文化財保護って一見難しい言葉ですが、愛着が無ければ残していきたいという気持ちは生まれません。


 今となっては、明治時代の洋館「仁風閣」でも乗馬イベントを開催するなど、「馬で文化遺産めぐり」は広がりをみせています。


 今年は旧美歎水源地が復興して100周年を迎えます。

 完成からわずか3年でダムが決壊した旧美歎水源地は、日本技術を結集して1922年に復興を果たしました。


つまり、

今秋の乗馬イベントは特別なのです!

鳥取市文化財課 岡垣頼和

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